修理をしました。

ソックスをつづったり、塗りの行李を修理したり、割れた器を金継ぎしたりと、日々割と、ちょこちょこ
地味な作業をしておりますが、このたび、また必要に迫られた件。

財布の修理。

これは、昨年11月、一人旅で、ヨーロッパに行ったとき、パリのお気に入りのお店で買ったお財布。


　　　　他に黒・こげ茶・ｵﾚﾝｼﾞ・ｵﾘｰﾌﾞｸﾞﾘｰﾝから、”アイボリーがあなたのイメージ”だって、ホンマか？

早速、喜んで財布を使っていると、ある部分が、かなり具合が悪いことに気付きました。

金具がグラグラ

このカシメという金具の止め方が、信じられないくらい、不安定なのです。

通常、この手の金具を取り付ける（凹凸の金具で革を挟む）場合、補強用に厚めの芯をかませる
のが普通です。
しかし、この財布の場合、カシメ金具が、繊細な本体の革一枚に取り付けられているようなのです。

なので、金具はグラグラ、このまま使い続けると、革が破れるのは目に見えているし、すでに開閉
する度に、金具の周囲の革が伸びてきています。


これじゃいかんと、年末年始に実家に帰った時、裁縫好きの母の備品の中から、スエードやボンド
などを拝借し外科的手術を行いました。
開腹してみなければわからない、という、まるで重症の患者のようです。

札入れ部の内側をＬ字に切り開き、中を見てみると、カシメの金具は見えず、意味のない布が一枚
あてられています。普通、せめてこの布を一緒に金具で留めるやろ！
その布の中心部をプラスに切り開くと、やっとカシメ金具の裏が見えました。

作業しづらいことこの上なく、こうなったら、カシメ金具が取り付けられている革の裏側にスエードを
貼り、さらに、あてられている布までボンドで貼ることにより、金具のまわりの革を補強し、スエードの
厚みによって、カシメを沈ませ安定感を図ることにしました。確かそうしたはず。

記事を書いていて自分でも訳がわからなくなってきましたが、どうにかこうにか、財布の開閉にも
差し障りのない使用感がもたらされました。



このデザイナーの製品は、日本にもいろいろ輸入されているけど、この財布に限っては、絶対日本の
商品基準を満たさないから、バイヤーは買いつけしないでしょう。

うまくいったからいいものの、世話の焼ける買い物だよ・・・

コメント 9

すご〜い。器用なんですね。
そして労をいとわないというのでしょうか。
何て言っていいかわからないけど。
素晴らしい！って思いました。
by hama (2011-05-27 19:51) 

＞あんぱんち～さん、nice!ありがとうございます！
by ビアンカ (2011-05-27 22:02) 

＞hamaさん、nice!&コメントありがとうございます♪
この記事を作ってから、自己満足の記事だな～と、公開を迷いましたが、
そう言ってくださる方がいらっしゃるとは、意外でした（T～T）。
労をいとわないというより、元をとるまで使わないと！というクチです。
by ビアンカ (2011-05-27 22:10) 

ひとり旅で、ヨーロッパですか！
あ、私も、ツアーだったけど、一人参加でパリとギリシアの旅行に行ったことありますよ。
元をとるまで、っていうのが良いですね!(^^)!
by MERRY (2011-05-29 17:08) 

＞ＭＥＲＲＹさん、こんばんは！
一人参加でバリやギリシャというのも、すごいですね。
そう、全ては元をとらないといけません。
その割に、衝動買いもしますけど・・・。
by ビアンカ (2011-05-30 22:10) 

＞ＮａＯさん、nice!ありがとうございます！
by ビアンカ (2011-05-30 22:11) 

＞アッキーさん、nice!ありがとうございます！
by ビアンカ (2011-05-30 22:11) 

いや、昨年11月に買った財布なら、そりゃ直すよね～。
うまくいって良かったです！
これ失敗してたら、ワタシならかなり凹む（爆）
財布ってどうしても手垢で汚れるけど、壊れないからなかなか買い替えられないんですよね。
そして、買い替えても古いのをついしまっておくという…^_^;はは
by SAMEDI (2011-05-30 23:23) 

＞SAMEDIさん、こんばんは！
手垢と言えば、この財布、初めから（自動車修理工のおじさんが触ったみたいな油系の）手垢が付いてる感じなんです。だから、かなり長く使えそうです・・・。
そうそう！なぜか、財布は捨てれませんね。一番身近な小物だから、それなりに選んで、思い入れがあるしね！
by ビアンカ (2011-05-31 21:19)